金融機関職員向け
数字に隠れた「感情」に触れる
〜はたらく人に寄り添う金融心理学の視点〜
お金にまつわる意思決定の背後には、いつも「感情」があります。本セミナーでは、はたらく人に寄り添う金融心理学の視点から、お客様の数字の裏にある「人生の物語」に応答するための知見と実践技法を、公認心理師・臨床心理士の岸原麻衣がお話しします。
こんな金融機関職員の方へ
顧客に隠し事をされる / 嘘をつかれる、その行動の背景から理解したい。
顧客との関係がうまくいかない、苦しい。
講座概要
第1部:私たちを動かす「無意識の脚本」— マネースクリプト
人は誰しも、無意識のうちにマネースクリプト(お金に関する価値観・信念・思い込みからなる『脚本』)に従って行動します。幼少期からの体験によって形づくられ、生き延びるために身につけたパターンであり、大人になっても意思決定に影響することがあります。——「なぜそんな判断を?」という疑問の答えがここにあります。代表的な4タイプ(お金の回避/お金への崇拝/お金=ステータス/お金への警戒)を手がかりに、自分自身と向き合う個人ワークを行います。
第2部:対人スキルの深層 —「恥」を抱える相手との信頼構築
お金の悩みは、しばしば「全否定されたような恥」を伴います。出来事に対して抱く「罪悪感」と、自分の存在に対して抱く「恥」の違いを理解し、回避・隠蔽へ向かいやすい相手にどう寄り添うかを考えます。「嘘」は心を守る鎧であるという視点から、安心を提供し信頼関係のベースをつくる関わり方を、多重債務のお客様の事例検討を通じて学びます
第3部:職員自身のレジリエンス —「境界線」を引くことが最高の支援を生む
相手の痛みに飲み込まれてしまう「融合」と、自分の足で立ちながら伴走する「共感」の違いを押さえ、燃え尽きを防ぐための境界線の技術(感情に脊髄反射しない/感情を所有する/イメージで守りをつくる)を扱います。さらに、福祉・法律・心理の専門家へ「繋ぐ」リファーの重要性についても触れます。
担当講師
岸原 麻衣
臨床心理士・公認心理師・AFP(日本FP協会)
国内金融機関勤務を経て、心理臨床家の道へ。ファイナンシャルセラピー領域において、お金にまつわる感情や人間関係の悩みを扱う。
「なぜ正しい提案が届かないのか?」という現場の疑問に、心理学の知見からアプローチ。
また、お金のプロフェッショナルであるFPたちのメンタルヘルス支援も。
参考
- マネースクリプト診断(Dr. Brad Klontz 提供):bradklontz.com/moneyscriptstest
- Financial Therapy Association:financialtherapyassociation.org
- note マガジン:note.com/mai_kishihara